人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ひとりごと

mitikusak.exblog.jp

私のゆったり生活

四国こんぴら歌舞伎大芝居

四国こんぴら歌舞伎大芝居_c0078592_1844296.gif
 参道から東へ少し入ったところにある「旧金毘羅大芝居(通称:金丸座)」に、木造建築の本格的な歌舞伎劇場があります。建立は天保 6年(1835)で舞台、花道、客席、楽屋、奈落などに江戸時代の芝居小屋の様式をとどめ、現存する日本最古の芝居小屋として国の重要文化財に指定されています。2階建ての建物の中の奈落があります。奈落とは舞台や花道に上がる地下室のことで、奈落は舞台上のさまざまな演出を支えるための仕掛けを施した場所です。廻り舞台もせりも全て人力で行われ、裏方さんは大忙しだったことでしょう。興味深い舞台裏や楽屋も、催し物がない日は見学できるようになっているようです。四国こんぴら歌舞伎大芝居_c0078592_1845361.jpg
 今年は第二十三回目を向かえ坂田藤十郎、中村翫雀(カンジャク)、中村扇雀(センジャク)、片岡孝太郎、片岡愛之助、中村亀鶴、坂東薪車さんなどを招いて11日(水)のお練に始まり、12日(木)初日から25日(水)千穐楽まで絢爛の舞台を用意されていました。
 私の見た第一部(午前の部11時開演)は早くから見物客が集まっており、中には入っていた方もたくさんおられました。

 上の写真は芝居小屋正面の様子。鼠木戸をくぐり、配られたビニール袋に靴を入れ、親切なお茶子さんに案内されて座席に。花横「へ」列の後ろの方8番した。
四国こんぴら歌舞伎大芝居_c0078592_19245927.jpg
 いよいよ、正札附根元草摺(ショウフダツキコンゲンクサズリ)の開演、水を打ったように館内は静まる。この話は恨みを持った男とそれをなだめる女の話です!
 休憩を挟み、芦屋道満大内鏡(アシヤドウマンオオウチカガミ)、助けられた狐の愛を描いた内容、自らの正体を明かした狐(葛の葉)は、涙ながらに夫と安倍童子(後の安倍晴明)と別れ、古巣の森へと帰っていくのですが、葛の葉(扇雀)が間際に書く、別れ言葉の文字の上手さ、右手はもちろんのこと、筆を持ち替え左手、そして子供を抱いて筆を口に銜えての鮮やかさ、観客が圧倒されてしまうほどでした。今回の上演では、カケスジを用いて宙返りで葛の葉の引っ込みを見せました!
 そして、英執着獅子(ハナブサシュウチャクシシ)では、舞踊の名手である坂田藤十郎が、姫に扮して艶やかな舞ぶりを、その後豪放な獅子の狂いを見せ、また亀鶴、薪車が小姓で彩りを添えました。
 舞台の撮影を禁止されていたのが残念ですがこっそりシャッター押しました!見せられないのが本当に残念です。ごめんなさい!四国こんぴら歌舞伎大芝居_c0078592_19324524.jpg四国こんぴら歌舞伎大芝居_c0078592_1934847.jpg










 歌舞伎舞踊ならではの、華やかな舞台でした。ぶどう棚は「平成の大改修」の時に作られたそうで、天井の格子状になっているもののことです。金丸座のHPに詳しく出ていました。
 楽しい思い出の一日をありがとう!
              桝席の なごりを残し 雁帰る
             芝居はね なごり桝席 春惜しむ
             大芝居 余韻とともに 蝶が舞う

by mitikusak | 2007-04-24 20:42 | 今日のお気に入り

私のゆったり生活


by mitikusak